2012.05.17 : 平成24年第1回定例会(第4日目)


【20番(中島資浩議員)】 まず初めに、病児保育についてお尋ねいたします。
 保育課では、今後の保育所運営のあり方や運営に関する補助制度等の検討資料とするため、昨年8月、利用者の満足度や保育ニーズ等について、市内の認定保育所を利用している全保護者を対象にアンケート調査を実施いたしましたところ、約70.7%、4,549人から回答を得ております。その中で保育サービスの要望として、26.2%と最も高かったものが病児、病後児保育、続いて休日保育が13.3%でありました。本市では既に病後児保育の受け皿はありますが、病児保育の受け皿はまだできておりません。そこで、本市の保育行政における最優先課題の一つとして病児保育の受け皿づくりがぜひとも必要と考えますが、お考えをお聞かせください。

【福祉部長(山口広行)】 病気が治りかけているんだけれども、まだ集団保育にはちょっと無理というお子さん、すなわち病後児につきましては、ご案内のとおり、済生会病院内で部屋をお借りして実施をしております乳幼児健康支援デイサービスセンターや体調不良児対応型の保育園、またこのたびの新規事業として提案をさせていただいておりますあずけて安心看護師配置事業によりまして、ある程度は対応できるものと考えております。しかしながら、いずれの施設におきましても、例えばお子さんの体温が一定の程度を超えて上昇するなど、容体が悪化した場合には保護者のお迎えを要請することになるのが現実であります。病気が急性期にある乳幼児を保育するということにつきましては、病状が急変しやすい小さなお子様をお預かりするということから、医師との密接な連携とともに、設備の整った施設の確保などが必要となってまいります。今後とも市の医師会を中心として医療関係団体、医療機関等と慎重に協議を進めてまいりたいと考えております。

【20番(中島資浩議員)】 先ほどご答弁いただきましたとおり、容体が急変した子供を持つ親としてはその対応が最も大変な状況となっております。また、たとえ病児保育の受け皿があったとしても、仕事のやりくりがつけば子供の面倒を見てあげたいと思うのが親心だというふうに思います。しかし、どうにもならないとき、病児保育の受け皿があれば、これほどありがたいことはありません。今回のアンケート結果を踏まえまして、夫婦共働きの子育て支援策として、また少子化対策の一つとして、病児保育の早期実現に向けて、ぜひとも前向きに取り組んでいただきますようお願いいたします。
 次に、本市ゆかりの著名人との連携についてお尋ねいたします。自治体によっては、地域のPRと情報発信力を高めるために郷土ゆかりの著名人による観光大使を設けているところがありまして、これは大変大きな効果が期待されております。本市でも観光大使を初め、市政のあらゆる局面において、本市の発展のために本市にゆかりの著名人の協力を要請してはどうかというふうに考えます。これによるアナウンス効果は相当期待できると思いますけれども、お考えをお聞かせください。

【政策部長(関谷貴)】 本市ゆかりの著名人への協力のいただき方でありますが、著名なスポーツ選手や芸能人はメディアへの露出度が高く、その言動には大きな影響力があると考えております。本市では、平成21年度に本市にゆかりのある著名人等のリストを作成するとともに、連絡先のわかる方に対して、本市は大きな災害が少ないこと、医療技術の最先端である重粒子線施設があること、また豚肉生産量が全国トップクラスで、TONTONのまちとして豚肉料理を売り出していることなど、前橋市の特性について改めて承知していただき、本市のよさを広く交友関係へ発信していただけるよう情報提供し、つながりを図っているところでございます。今後におきましてもシティープロモーションの一環として、都市の知名度向上につなげる施策や幅広い活用方法について検討していきたい、このように考えております。

【20番(中島資浩議員)】 ただいまのご答弁によりますと、もう既に本市ではゆかりのある著名人等のリストを作成しているということでございます。ぜひとも全庁的にその有効活用に向けて取り組んでいただきますようお願いいたします。
 次に、誇りの持てるまちづくりについてお尋ねいたします。過日、富山市の象徴であります富山ライトレールのトータルデザインを担当いたしました宮沢功先生の講演会に参加してまいりました。その際のテーマがみんなが誇りを持てるまちづくりであり、宮沢氏は、市民が郷土に対して自負と愛着を持つことが重要であると力説されておりました。そして、宮沢氏はこの富山プロジェクトの推進に当たりまして、脱車社会の実現に向け、公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトシティーづくりを掲げまして、その目標を市民と共有するとともに、ハード、ソフト両面のトータルデザイン化に取り組むことで見事に富山ライトレールの成功をおさめ、市民に郷土に対する自負と愛着を取り戻させたということでございました。そこで、富山市と同種の問題を抱える本市におきましても、今後のまちづくりにおいて、このトータルデザインという考え方を導入してはどうかというふうに考えておりますが、お考えをお聞かせください。

【政策部長(関谷貴)】 トータルデザインについての考え方でございます。本市におきましても、ことし終了しました前橋駅北口広場整備に当たっては、前橋市の玄関口として視覚的にアピールを図るため、前橋工科大学の先生に設計面で協力いただき、利用者にわかりやすく、なおかつ利用しやすいようバリアフリーに配慮するだけでなくて、けやき並木通りとの一体感を持たせるようデザインにも配慮してきた経緯がございます。色や形を上手に使ったデザインは、すべての人によい印象を与える、また親しみを持たれる、それだけでイメージや情報を伝わる、言葉以上に大きな力を秘めているものと思われます。今後はハード、ソフト、この両面から市民の愛着や市の認知度向上に寄与するデザインを意識したまちづくりについてさらに研究していきたい、このように考えております。

【20番(中島資浩議員)】 また、デザインを一つの業務、手段、手法、技術ととらえまして、その後のデザイン、キャラクターの活用策も大変重要であると考えております。そこで、デザインの活用に当たりまして、デザインやキャラクターにより愛着が深まるよう、市だけでなく、市民や市内企業とも連携いたしまして、ともに幅広く活用ができるよう考慮すべきと考えておりますが、お考えをお聞かせください。

【政策部長(関谷貴)】 デザインの活用についてお答えいたします。現在本市ではそれぞれの事業ごとにイメージマスコットなどを作成し、各イベントや刊行物でPRのため積極的に活用しております。その反面、市全体として統一性あるデザインとしての活用には至っていないのが現状かと思います。市民だれもが認知し、誇りを持て、市のイメージとして定着するには、ある程度統一されたデザイン、これが必要であり、それを多くの場面で多くの人が目にしたり、触れたりできるようにすることが大切かと考えております。本市では、これまでにも各種関係機関や企業等との連携によりまして、TONTONのまち、それから赤城の恵など、本市独自のブランドに取り組んできましたが、さらなるイメージアップや知名度向上のために、誇れるまちづくりに寄与するデザインについて、庁内プロジェクトチームも活用しながら研究していきたい、このように考えております。

【20番(中島資浩議員)】 例えば観光パンフレットなど、本市の発注する印刷物はデザインも含めて印刷業者にお願いするというケースが多いかと思いますけれども、デザインと印刷を分けて発注するということでその効果はより高まるということでございます。ぜひ今後の市政運営におきましても、このデザインという観点に意を用いていただきますようお願いいたします。
 次に、通学路の安全対策についてお伺いいたします。この問題につきましては、昨日来多くの議員が取り上げておりますので、前置きはさておきまして、端的にお伺いいたします。先進事例では、学校周辺の一定区域をゾーン30と命名し、速度制限を時速30キロにする、あるいは生活道路においてはところどころに凹凸や狭窄、さらには視覚的効果をねらった交差点ハンプ等を施しまして、スピードが出せないような工夫をして、飛躍的な効果を上げているところもあるようであります。本市でもこういった事例を参考に、これまでよりもさらに踏み込んだ対応が求められると思いますけれども、お考えをお聞かせください。

【指導部長(青木博)】 ゾーン30等のもう一歩踏み込んだ対策というご質問でございますけれども、亀岡市等の過日の事故を受けまして、市教委では登下校中の安全について一層の注意喚起を促すとともに、連休中の交通事情の変化等がございますので、みずから身を守ることのできる安全な歩行、自転車の乗り方など、具体的な場面を取り上げて指導するよう学校には通知をしたところでございます。議員さんもお話しなりましたように、市長のマニフェストを受けまして、年度初めに各学校に対してさまざまな取り組みを指示したのは、昨日ご答弁させていただいたとおりでございます。通学路における安全対策も、道路事情あるいは交通事情の課題等によって、具体的な取り組みの方法は異なってまいります。したがいまして、安全点検により安全上の課題と思われる箇所の状況を改めて把握し、学校からの情報あるいは要望に応じて、関係の部署と情報を共有化し、一層の連携を図りながら、地域の実態に応じた通学路の安全確保に努めてまいりたいと思います。

【20番(中島資浩議員)】 まずできることといたしまして、速度を落としてもらうようにお願いをすると、あるいは子供たちに気をつけるように注意喚起をするということだと思います。ただ、いずれにいたしましても昨今の子供たちを巻き込んだ悪質な交通事故の多発によりまして、交通安全対策に対する関心が大変高まっております。この機会をとらえまして、本市でも交通安全対策をより強力に進めていただきますようお願いいたします。
 次に、花と緑のぐんまづくり2012in前橋についてお尋ねいたします。4月14日から5月13日までの約1カ月間、花と緑のぐんまづくり2012in前橋、ふるさとキラキラフェスティバルが前橋公園をメーン会場に開催をされました。これは、平成20年に本県で開催されました全国都市緑化ぐんまフェアの後継イベントであり、群馬県との共催事業と承知しております。また、開催期間が桜の散り始めからバラの咲き始めという設定であり、JR前橋駅前から群馬県庁まで続くケヤキ並木や広瀬川沿いの柳の新緑が最も美しい時期でもあることから、水と緑と詩のまち前橋にふさわしい大変意義あるイベントであったと考えております。そこで、これを契機に毎年同時期に継続をし、特に主な街路と中心市街地を中心に花と緑で彩り、イベントを定着させることが本市の魅力をさらに高め、駅前通りや中心市街地の活性化にも寄与するものと考えますが、お考えをお聞かせください。

【建設部長(高橋秀男)】 このフェスティバルと同規模のイベントを毎年継続して実施しようということにつきましては、予算的な面、人員体制の問題もございまして、大変に難しいかというふうに思われます。ご指摘にもありましたとおり、このフェスティバルを契機に、今回アクセス会場となりました駅前からの動線、そういったものにつきましては今回地元自治会や広瀬川河畔緑地の公園愛護会の皆さんがかなり熱心に協力してくださったということがございます。今後とも街なかの緑化や花植えを継続して実施していただけるように、市との連携も視野に置きながら検討してまいりたいと考えております。

【20番(中島資浩議員)】 期間中アクセス会場となりましたJR前橋駅前、けやき並木通り、あるいは広瀬川河畔緑地、さらには前橋市役所正面入り口前やJR前橋駅前北口広場等、主な街路と中心市街地の各所が花と緑で彩られまして、大変好評でありました。ぜひ前向きな取り組みをお願いいたします。
 次に、前橋公園駐車場についてお尋ねいたします。前橋公園みどりの散策エリア駐車場では、グリーンドーム前橋での競輪等イベント開催時に、その利用者のものと思われる車両が多く見受けられ、駐車枠を無視して駐車している状況も見受けられます。また、平日は通勤、通学者のものと思われる駐車も確認されているようであります。そこで、これらルール違反駐車対策について、まず公園の所管であります建設部長にご答弁をお願いいたします。

【建設部長(高橋秀男)】 前橋公園みどりの散策エリアの駐車場の迷惑駐車対策でございます。通勤者等の駐車につきましては、早朝の通勤者等の駐車を排除するために、昨年の7月から11月まで、平日の駐車場の開場時刻を一般の公園利用者の時間に合わせまして午前8時半といたしましたことによりまして、大分台数の減少が図れたところでございます。また、グリーンドーム前橋での競輪等のイベント開催時の迷惑駐車につきましては、場内で車両通行を確保する必要がある箇所については車どめを設置するなどの対策を行ってきておりますけれども、今後はさらに競輪事務所と連携をして迷惑駐車の防止を図っていきたいと考えております。

【20番(中島資浩議員)】 ただいま競輪事務所と連携して迷惑駐車の防止を図るというご答弁をいただきましたけれども、グリーンドーム前橋での競輪等イベント開催時、前橋公園みどりの散策エリア駐車場にも警備員を配置するなどの対策も必要かと思いますが、グリーンドーム前橋を所管しております商工観光部長にお考えをお聞かせください。

【商工観光部長(中島克人)】 グリーンドーム前橋に来場される方に対しての前橋公園駐車場の混雑緩和と迷惑駐車対策についてでございますが、まず混雑の緩和対策といたしましては、前橋公園駐車場入り口付近にドーム東側スポーツセンター跡地及び河川敷駐車場等の利用を促す張り紙を掲出するとともに、ドーム周辺道路が渋滞するときなどは岩神郵便局付近に警備員を配置し、河川敷駐車場への誘導、また路上に停車している車に対しましては利根西駐車場の配置図を配布するなど、前橋公園駐車場とその周辺を含めた混雑緩和に努めておるところでございます。しかしながら、前橋公園駐車場を利用される方がグリーンドーム前橋に来た方なのか、公園に訪れた方なのかを同駐車場入り口で区別することは大変難しい状況でございます。また、前橋公園駐車場内の迷惑駐車対策につきましては、昨年度から緊急車両の入り口付近に駐車禁止の路面標示やバリカーを設置し、さらに休日には警備員を配置するなど対策に努めておりますが、駐車ラインを無視して駐車する車が見受けられるのが現状でございます。今後は、これらの解消に向け、対策に係る経費等も勘案しながら効率的な警備員の配置等を検討するとともに、関係課とも協議してまいりたいというふうに考えております。


戻る